マインドコントロール罪麻原 つばき(バンチ オブ ローゼス西中島)
キャバクラ警察史上、最大の怪事件である。
事のはじまりは、「最近、西中島でゾンビのようにノソノソと歩く男たちを見かける」という情報だった。
聞き込み調査を開始すると、どうやら魂を抜かれたように歩いているのは、西中島でお馴染みのキャバクラ「バンチ オブ ローゼス 西中島」に出入りする人たちであることがわかった。
そしてさらに聞き込みを進めると、「つばき」という名の人気キャバ嬢と関わりがあることが明らかになった。つばきちゃんの接客を受けた人の一定数が取り憑かれたように足しげく通うようになるため、「マインドコントロールしているのでは」「彼女は催眠術師かメンタリストじゃないか?」といったウワサが立つようになったらしい。
我々キャバクラ警察は真相をつきとめるため、「バンチ オブ ローゼス 西中島」へ向かった。
捜査開始
プロファイリングで
つばきちゃんの隠された一面が!
事前につばきちゃんのブログをチェックすると、ルックスは目もとがキリッとした正統派美女。しかしながらブログを読み進めるとすぐに、彼女がルックスとはまったく正反対のトリッキーなキャラクターであることがわかる。
これが単なるキャラなのか、それとも素なのか?それによって事件の行方は大きく変わってくる。
日が沈む頃、店舗の前で張り込みをしていると、つばきちゃんが出勤。私服姿はいたってノーマル。彼女の年齢からすればシンプル過ぎるくらいだ。
一体どんな魅力で男性をトリコにするのか・・・・・。知らないうちに、彼女に対して必要以上に関心を抱いている自分がいることに気づく。
いきなりピンチ!
心の迷路に迷い込む
つばきちゃんを指名したところ、開店直後ということもあってか、本人がお出迎えしてくれる。出勤時の地味な感じのたたずまいとは打って変わり、どこか妖艶な雰囲気が漂う。
アカン、めちゃタイプや・・・・。早くも冷静に捜査ができるか自信が揺らぐ。
席について話し始めてしばらくすると、「もしかして、キャバクラ警察の方ですか?」と、つばきちゃんに聞かれる。どうやら捜査が入るという情報が漏れていて、本官がいきなり指名したため、ピンときたらしい。かなり勘が鋭く、頭の回転がはやいようだ。これは、心してかからないと。
今さらウソをついても仕方ないので、正直に事情を伝えたところ、つばきちゃんはあっけらかんと笑いだした。
「そんなウワサが立つのは、私が前にメイド喫茶で教祖キャラだったからだと思います。ほら、メイド喫茶ってそういう設定をよくするじゃないですか。で、私はおにぎり教の教祖サマとして、おもてなしをしながら和の精神を説いていたんです。別におにぎりが大好物というわけじゃないんですけど、ごはんが嫌いという人はいないじゃないですか」
いきなり情報が多すぎて処理できない。
まず、意味がよく分からない話を、「蛇口をひねると水が出る」みたいな常識として話されることにクラッとくる。そして、そんな話が正統派美人の口から発せられることにグラッとくる。
「じゃあ、教祖サマというのはあくまでもキャラなんだね」と確認したところ、「当たり前じゃないですか」という答えが返ってきてひと安心。
しかし間髪入れず、「でも老後はそんな感じのことをしたいと真剣に思っています」と、こっちがひっくり返るようなことをぶっ込んでくる。
どういうつもりなんだ?! これが心理的な揺さぶりというやつか?! 彼女に対するナゾがますます深まってくる・・・・。
脳が求める
つばきちゃんの刺激
つばきちゃんとのトークはずっとこんな感じで、なかなか本心がつかめない。というか、そもそも本心というものがないように思えてくる。
ただ、彼女が天然キャラのように単にブッとんだ感じなのかというとそうではなく、言葉づかいは終始丁寧で、話し方も論理的。しかし、話の根っこ部分に理解不能なところがあり、こちらの神経をチリチリと刺激してくるのだ。
しかし、つばきちゃんから受ける刺激はまったく不快ではなく、もっと欲しくてたまらなくなってくるから不思議である。
つばきちゃんがスゴいのは、キャバ嬢として大切なコミュニケーション能力もしっかり持っているところ。相手のふとした表情や仕草を見て、どんな気持ちなのかを察知し、接客態度を変えてくるのだ。専門的な勉強はしていなくても、メンタリストの資質を備えているといっても過言ではない。
本官の場合、つばきちゃんのルックスがタイプであることを見透かされたのだろう。
いちばんグッとくる距離感でこっちを見つめ、摩訶不思議な話を浴びせかけてくるのだ。
ご覧の通り、もうメロメロである。
とにかく、つばきちゃんの話はおもしろい。
例えば、オフの日には、お寺好きのおじいさん(まったくの他人)と寺社巡りをするのが恒例になっているのだとか。以前は滝行もしていたという。その他にも、ある日は競馬観戦に行ったり、またある日には憧れのセクシー女優のイベントに参加したりしているというから驚きだ。
少し前には、写真のように普通のオッサンのコスプレをして某テーマパークに遊びに行ったらしい。
掘れば掘るほど出てくる、おもしろエピソード。
知らないうちに頭の中がつばきちゃんでいっぱいになり、気づけば「カワイイね。つばきちゃんをフィギュアにして持って帰りたい」と、香ばしいセリフを口走っていた。
自分が自分でなくなっていく・・・・・。「自分さがし」ならぬ「自分なくし」。でも、つばきちゃんと一緒の時間を過ごせるならそれでいい。また明日、つばきちゃんに会いに来よう。
完全に有罪。
つばきちゃんの魅力にハマる人は、絶対ハマるはず。
それはマインドコントロールやメンタリズムという言葉を使うよりも、つばきちゃんが人を惹きつける力を生まれつき持っているといった方が適切だろう。
確かに彼女の魅力は、すべてのお客さんに響く最大公約数ではないかもしれない。しかし、ある部分がレッドゾーンに振り切っている人には深く刺さる、最小公倍数的な魅力であるのは間違いない。
■指導
キャラ濃すぎ! ブログでも個性がさく裂。「良薬は口に苦し」と言うけれど、つばきちゃんはかなりビター。でも、それが彼女の魅力でもあるので、周りに流されず、これからもずっとつばきちゃんらしくいてほしい。